経巻具(浄土真宗)
経巻具には、経典や経巻、和讃、御文章に加え、御文章〔御文〕や和讃などを収納する箱類を掲載しています。和綴本仕立ての過去帳や折本仕立ての奉加帳など、経典以外の冊子も含めて掲載しています。さらに過去帳を設置する過去帳台〔見台〕も掲載しています。
お釈迦様の骨は舎利(しゃり)と呼ばれます。舎利は塔に納められ信仰の中心に据えられました。その舎利と同様に、経典は大切に考えられ「法舎利(ほうしゃり)」と言われます。経典そのものと、経典を収納し保管するものを合わせて経巻具と称します。また、経典を書写したり、表装をしたりする職人を「経師(きょうじ)」と言います。
大切な経典は木製の箱に入れて収納し、その箱は「経櫃(きょうびつ)」とも呼ばれます。また筒形のものを「経筒」、四角形や多角形の箱形のものを「経厨子」といい、こうした仏具の遺構は古くから見られることから、経巻具は仏教の伝来とともに日本へ渡ってきたことがわかります。経櫃は平城宮跡の出土品からも確認され、東大寺正倉院にも所収されています。
浄土真宗における経巻具
浄土真宗一般寺院の箱類は、素木(しらき)仕上げのものは少なく、ほとんどが漆塗に金箔をあしらい、蓋表面には蒔絵で宗派紋等の加飾がなされています。
浄土真宗が用いる箱類は、他の仏教諸宗派に比較して数が多いという特徴があります。浄土真宗では釈迦が説いた浄土三部経〔『仏説無量寿経』『仏説観無量寿経』『仏説阿弥陀経』〕を基本聖典としています。親鸞聖人が作成した『浄土和讃』『高僧和讃』『正像末和讃』の和讃に加え、『教行信証』行巻末の偈文(げぶん)である「正信念仏偈」や、蓮如上人が発した手紙である「御文章〔御文〕」も法要に応じて読誦(どくじゅ)されます。その他、『御伝鈔』という親鸞聖人の生涯を記した伝記や、『御俗姓』という門徒の心得を記したものもあります。仏教経典とともにこれらの典籍も法義を継承していくうえで非常に重要視されていて、丁重に扱うための収納箱や収納箱を載せる専用台が設けられ、これらは内陣の各壇上や、卓(しょく)に乗せ使用されます。
過去帳について
浄土真宗には他の仏教諸宗派と違う点がいくつかあり、位牌を用いないという点も特徴の一つです。位牌は中国の儒教を起源とし、先祖の霊がこの世にとどまるために生前の位階を記したものです。浄土真宗は得度式や帰敬式という仏教儀式を経て得た法名だけを用いるという宗義があり、位牌は用いません。位牌は表面に梵字や戒名を記し、裏面に俗名と享年〔行年〕を記しますが、浄土真宗では一冊の本に法名や俗名、享年をまとめます。この本を過去帳と言い、過去帳には門徒の先祖代々からの続柄などを記し、その家と寺院との関係性の深さが表れています。浄土真宗では、故人の名前を「戒名」ではなく、「法名」という点でも違いがあります。「檀家」を「門徒」と呼ぶことにも違いがあります。この過去帳や奉加帳の製作も経師の仕事です。
経師が製作した経典や経巻、和讃・御文章本、過去帳・奉加帳は箱に収められ、卓や台に乗せて内陣や外陣に設置されます。
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