台・香盤
供養具の台や香盤を掲載しています。
台には、仏器台、雲脚台（うんきゃくだい）、御鏡台・折敷（おかがみだい・おしき）、過去帳台、香炉台、小四方、四方台、洲浜型香炉台、月形仏器台、廻し焼香台、木瓜型香炉台、雪見型仏器台、梅型香炉台、梅型仏器台が含まれます。
香盤には、夷型香盤、七角香盤、常香盤が含まれます。
浄土真宗の台・香盤の用途
香炉台や香盤および仏器台は、その名が示す通り香供養具である香炉を乗せるため、あるいは飲食供養具（おんじきくようぐ）である仏飯器を乗せるために用いられ、直接供物を乗せる台もあります。こうした台や香盤は各尊前の前卓や上卓に載せたり、須弥壇上に設置します。また形状と用途によって、洲浜型香炉台（すはまがたこうろだい）、梅型香炉台、木瓜型香炉台（もっこがたこうろだい）、雪見型仏器台、月形仏器台といった名称でよばれます。
浄土真宗以外の仏教諸宗派では、これほど多く専用の台や盤を用いることはなく、机〔案〕や壇に直接供養具や飲食供養具を置きます。浄土真宗では金香炉の前に土香炉を置き、法要によって土香炉と金香炉を転置することから、これほど多くの台や香盤が用意されたのでしょう。
洲浜型香炉台と木瓜型香炉台は本願寺派専用の香炉台で、大谷派の専用香炉台〔香盤〕には七角香盤と夷型香盤（えびすがたこうばん）〔撫角香盤（なでかくこうばん）〕があり、七角香盤は報恩講や御遠忌法要時の祖師前に設置する特別な香盤です。浄土真宗各派で使用できる汎用性のある香炉台として、梅型香炉台があります。
仏器台でも本願寺派と大谷派それぞれ専用のものがあります。本願寺派には祖師前に用いる雪見型仏器台があり、大谷派では月形仏器台を報恩講や御遠忌法要時の祖師前に設置します。浄土真宗各派汎用の仏器台として、梅型仏器台があります。
雲脚台は元々宮中で使用され、折敷（おしき）の四隅に雲形の脚をつけた白木の供物台です。四方（しほう）は杉板の四方に立ち上がりを付けた白木の器で、新年の鏡餅をのせ、仏前結婚式でも使用します。
本願寺派の常香盤
常香盤（じょうこうばん）は「香印盤（こういんばん）」、あるいは「時香盤（じこうばん・ときこうばん）」とも言われます。香盤に設けた灰の上に粉末状の抹香を並べ、一定時間薫焼させることから、上記のような様々な名称が付きました。本願寺派の常香盤の使用は、『大谷本願寺通紀』巻三の記述に拠ると元禄7年（1694）4月のことで、阿弥陀堂中尊前の礼盤一式と前卓を取り除いて設置されました。浄土真宗の開祖親鸞聖人廟所である大谷本廟〔本願寺派の施設〕でも使用されます。なお、大谷派では用いません。
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