女性用お念珠(日蓮宗)
日蓮宗数珠には勤行(ごんぎょう)数珠と装束数珠の2種類あります。檀信徒の方は勤行数珠を使用されます。僧侶の方は日常は勤行数珠を使用され、ご法要には装束数珠を使用されます。数珠は煩悩の数を表す主珠(おもたま)108個を基本として、それに親珠2個(釈迦如来と多宝如来)と四天王4個(持国天、増長天、広目天、多聞天)を足して構成されます。
2個親珠の一方には2本の房がつき、房と親珠の間には少し小さい10個の弟子珠(でしだま)で作られた浄名(じょうみょう)と呼ばれるリング状の結び目があります。浄名は菩薩を象徴する珠とされています。もう一方の親珠には3本の房がつき、1本の房は他の房より少し長さが短く数取用とされています。こちらの房には浄名はありません。5本の紐の先には、糸を丸く束ねた菊房(菊梵天)、紐を編んだ梵天房や小田巻(おだまき)と呼ばれるいずれも毬(まり)状の飾りがつきます。
日蓮宗のお念珠の持ち方
お念珠を捩じって8の字にしたものを両手の中指にかけ、房を外に垂らした状態で手を合わせるのが正式な作法とされています。また合掌の際には左手にお念珠を二重にしてかけるのが良いとされています。お念珠を持って移動される場合には、房を下にした状態で左手で握るように持つのが正しいとされています。
日蓮宗のお数珠の素材について
お数珠には木の玉や天然石、貴石などの素材が使用されます。木の玉では、紫檀、黒檀や香木の白檀の他に菩提樹が多く使用されます。菩提樹はお釈迦様がこの木の下で悟りをひらいた縁から数珠に多く使用されます。また菩提樹には星月菩提樹や龍眼菩提樹、鳳眼菩提樹などの種類があり、選べる品種が多いのも人気の理由です。
天然石や貴石は石の持つ効力をから素材を選ばれる方が多く、本水晶、虎目石、藤雲石、オニキスは人気の素材です。
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